鍼灸

鍼灸ではツボに刺激を与えることで、身体の巡りを促すことができます。
鍼灸の施術のメカニズムや施術の特徴についてみていきましょう。

鍼灸とは、東洋医学の考えに基づく施術になります。
東洋医学は、気・血・水の流れを促してバランスを整え、不調を改善するという考え方です。
人間の身体には気（エネルギー）・血（血液）・水（水分）が循環しています。
この循環に乱れが生じれば、身体に不調が生じるようになります。

東洋医学では滞りが生じている気・血・水にアプローチを行い、バランスを取り戻すことで身体の不調を改善していきます。
そして、鍼灸は身体にあるツボに刺激を与え、流れを整えていく施術です。

気・血・水の通る道は「経絡」と呼ばれ、全身に12本あるといわれています。
その経路の途中には経穴という「ツボ」があり、この部分は気・血・水の滞りが生じやすい箇所です。

鍼灸の施術では、ツボに刺激を与えることで滞っている気・血・水の流れを促していき、身体の自然治癒力を高めます。
ツボは全身に約360箇所あり、適切な刺激を与えることで身体の調整を行うことができます。

当院では鍼施術を行っています。
鍼施術で使用する鍼は、先端が丸くなった鍼です。
髪の毛よりも細いといわれる鍼なので、施術による痛みは少ないです。

当院では使い捨ての鍼を使用しているため、衛生的で安全性の高い施術を受けていただけます。
お客様の症状や身体の状態によって鍼を置く箇所は異なり、一人ひとりに必要な鍼施術を施していきます。

必要に応じて鍼だけではなく、お灸の施術も行います。

全身にあるツボに鍼灸の施術でアプローチを行えば、どのような効果を期待できるのでしょうか？
鍼灸の施術による具体的な効果についてご紹介します。

●こりをほぐす

日常生活における不良姿勢、運動不足などで筋肉は硬くなってしまいます。
硬くなった筋肉は、肩こりや腰痛を引き起こします。

鍼施術では深層部の硬くなった筋肉に直接刺激を与えることができ、こりをほぐすことができます。

●血流の促進

ツボに刺激を与えれば、血行を促すことができます。
硬くなっていた筋肉がほぐれることも血流改善につながる理由です。

血流が促進されれば、血行不良によって生じていた不調が解消されます。
また、お灸もあわせて使用するため、温熱効果で身体全体の血行を促すことができます。

●リラクゼーション効果

鍼灸で身体全体の血流が改善されれば、副交感神経が優位になります。

副交感神経は、身体や脳をリラックスさせる自律神経です。
鍼灸の施術を受けることでリラクゼーション効果も期待できます。

●自然治癒力の向上

人間は自然治癒力を持っており、病気やケガをしても自然に回復することができます。
しかし、気・血・水の流れが滞ると自然治癒力も低下してしまいます。

鍼灸で気・血・水の流れを促すことは、自然治癒力の向上につながります。

また、鍼灸で血流が促されれば栄養が運ばれて組織の修復が促進されやすくなるため、ケガの早期回復も期待できます。

●鎮痛効果

鍼の施術では、鎮痛効果も期待できます。
痛みのある箇所の神経通路に鍼を打てば、神経伝達物質であるエンドルフィンが分泌し、痛みを緩和することができます。

エンドルフィンが作用すると鎮痛効果はもちろん、集中力・記憶力の向上にも期待ができます。

鍼灸の施術には、筋肉のこりをほぐして血流を改善するなどさまざまな効果が期待できます。
こうした効果により改善される主な症状は、次の通りです。

●肩こり

肩こりは、肩まわりの筋肉がこり固まっている状態です。

鍼灸では硬くなった筋肉に刺激を与えてほぐし、こりを解消します。
血流も促進されるため、肩まわりの筋肉の柔軟性を取り戻して肩こりの改善・予防を目指せます。

●腰痛

腰痛が生じている場合、鍼灸で緊張した筋肉をほぐせば痛みの緩和・改善が期待できます。

また、他の病気やケガが原因で腰痛が生じている場合にも鍼灸は対応できます。
施術により自然治癒力が向上されれば、ケガによる腰の痛みの早期回復につながるでしょう。

鍼灸には鎮痛効果もあるため、痛みの緩和も期待できます。

●ぎっくり腰

ぎっくり腰は強い痛みが生じ、思うように動くことができなくなります。
鍼灸の鎮痛効果では、ぎっくり腰の痛み和らげます。

また、痛みが持続すると筋肉が拘縮してしまうため、鍼灸の施術で硬くなった筋肉をほぐしてぎっくり腰の早期回復と再発予防を行うことができます。

●坐骨神経痛

坐骨神経痛による下肢の痛みやしびれ症状は、鍼施術の神経ブロックで症状を緩和することができます。
また、坐骨神経痛は腰やお尻などの筋肉が硬くなり、坐骨神経を圧迫することで生じることがあります。
この場合には鍼灸の刺激で硬くなった筋肉をほぐし、坐骨神経の圧迫を緩和して根本からの改善につなげます。

●婦人科系疾患

婦人科系疾患は子宮に血液が十分に行き届かないことや、ホルモンバランスの乱れが原因で生じます。
鍼灸では血液の滞りを促すことができるため、子宮にも十分な血液が運ばれるようになります。

また、全身の血流が改善されればホルモンバランスも整うため、生理不順や生理痛などの婦人科系疾患の改善につながります。

●自律神経失調症

鍼灸で全身の血液循環が整えば、自律神経の乱れも整います。
自律神経のバランスが整えば、自律神経失調症による不調症状の緩和・改善につながるでしょう。

自律神経失調症の症状には、動悸や発汗、ほてり、イライラ、不安、不眠などが挙げられます。

当院の鍼治療は、深層部のこりへ効果的です。
深層部の硬くなった筋肉へ直接刺激を加え、こりや血行不良を緩和します。

鍼が苦手な方、初めてで緊張されている方にはじっくり響く刺激と（鍼には響きという独特な刺激があります。）しっかり刺激を入れてほしい方にはある程度響く刺激まで、お客様に合わせて刺激を調節します。
しかし中には普通にしっかり刺激を入れてもよくならないという方もいらっしゃいます。

そこで使う手技の一つとして雀啄術（じゃくたくじゅつ）を使います。
雀啄術とは、鍼の手技の一つです。
雀が餌を啄むように鍼を頻繁に刺抜する方法です。
刺激は少し強いものになりますが、終わった後は症状が取れているとという方が多くいらっしゃいます。

また、お灸も合わせて使用していきますので、刺激を与えた患部のみならず身体全体の血流をよくするとともに、
副交感神経が優位になるためリラクゼーション効果も期待できます。

なお当院は全て使い捨ての鍼を使用しています。
衛生的で安心して施術を受けていただけます。

【効果】

・コリ改善
・血行促進
・リラクゼーション効果
・自然治癒力の向上

【改善できる症状】

・肩こり
・腰痛
・ぎっくり腰
・坐骨神経痛
・婦人科系疾患
・自律神経失調症